2003年12月14日
文章表現・文章(論文)作成法
壱・よい文章とは
一・自分にしか書けない〈個性的・主観的〉ことを
二・誰が読んでもわかるよう〈普遍的・客観的〉に書いた文章
弐・作文の手順
いきなり原稿用紙に向かってもいい文章は書けるものではない。
文章を作るにもそれなりの手順がある。
①モチーフ(動機)が決まる 題材を決める テーマ(主題)を決める
a・テーマは他から与えられる場合と自分で決めることがある。
b・題材は自然とテーマが浮かび出してくることもある。 自己発見
②メモ(箇条書き) 作文の中心作業
a・記憶を呼び覚ます メモする(羅列)
b・調査 現地・現物・参考図書
c・目に見えるように イメージ
メモをとること、これこそが作文の中心作業である。
他人のノート(メモ)は覗かない。ノートは製作現場。書く行為は孤独な営為である。
③段落を考える 構想
a・メモを並び替え、いくつかのブロック(段落)ごとに一まとまりにする。
b・段落を図式化してみる。
c・段落を考えてみた上でメモ(箇条書き)の足りないところは、さらに補充する。
段落の並べ方としては、古来さまざまな形式があるから、それらも参考にしよう。
1・序 破 急(日本の舞学、能など)
2・導入部 提示部 展開部 再現部 終結部(西洋音楽のソナタ形式)
④書き出しのセンテンス・結びのセンテンスを考える
全体の雰囲気これで決まる。(文体の決定)
前もって、書き出しと結びを考えておくと、文章が書きやすい。
この部分は、多少気取って格好よく。ここで読み手を惹きつけるかどうかが決まる。
⑤下書き
a・原稿用紙に
b・目に見えるように(音、匂い、手触り、などの感覚を大切に)
c・一文一文を短く
d・説明は、頭の中に他社(読み手)を想定して
e・国語辞典を傍らに置いて
⑥推敲(手直し)
a・『他者の目』になって読み直す
b・紋切り型の表現を避ける
c・主語(主部)、述語(述部)の呼応
d・文の接続、副詞の呼応
e・一文一文を短く
f・「ので」「から」「ため」「が」などの重用を避ける
g・「と思う」「と考える」などを乱用しない
h・「そして」「それから」「また」などを乱用しない
i・文末が単調にならないようにする
j・誤字、脱字、かなづかい、句読点に注意する。
⑦標題を決める
これも創作行為の一部である。
読者が読みたいと思うような題を
⑧清書
a・原稿用紙に
b・最後にもう一度読み直してから提出する
(筑摩書房『文章読本』より・一部改)
・卒業論文のように長い論考の場合は、最初のページに「目次」をつけること
つまり、各章ごとに「小見出し」をつけることでもある。
・全体にわたって参考にし、利用した本の名前は、最後に必ず羅列する。
《参考文献の書き方》 著者名『タイトル』(出版社名・出版年度)
・引用は最も有効適切な部分を、原文に忠実に。
短い引用は「 」に入れて本文中に、長い引用は改行して、二段下げる。