2006年4月28日

ジャーナリストが考察する製薬/バイオテクノロジー市場



①アメリカ製薬企業の動向
・アメリカは昨年に比べ機械の生産能力が70%に下がっている。
・M&Aではなく、92%の企業はソフト面の整理をする。
・中国、韓国の売上が25%を占めてきている。また、製品の品質が急速に良くなった。
・アメリカの製薬メーカーはここ数年間、製薬メーカーは10%以上の成長を切り出した。
・2004年は抗がん剤が成功したが、25年間で新薬のパテント数は最低。新薬を外部から持ってくる方向性
・製造拠点が廃止等リストラのアナウンスが出ている。
・アジア企業が西洋の企業を買収している。
・FDA承諾項目が減ったが、380億ドル研究費用を次ぎ込んだが成長率が低下した。
・顧客に対応した製造が増えている。

売上($) 収益($) 利益率 成長率(%)
2005年 377 81 21.5% 7.4
2004年 367 71 19.4% 5.4
2003年 339 68 19.9% 10
2002年 304 62 20.4% 5.9
2001年 307 58 19% 13
2000年 223 43 19.1% 17
1999年 212 40 18.8% 13

売上 シェア(%) 成長率(%)
アメリカ 266.4 44.7 7
日本 60 10.9 3
ドイツ 31.2 5.7 6
フランス 30.3 5.5 7
イギリス 20.3 3.7 3
イタリア 19.4 3.5 0
カナダ 12.7 2.3 10
中国 8.6 1.7 30

衰退の要因:
・投資家が高い利益率、配当を望み、メルクは効率の改善、競争力の改善を求められており、利益を守ろうとしている。その一方で、メルクは最近たばこ会社と同じような風潮になってきた。薬はどれだけ費用が掛かっているのでこの程度の費用にすると決定すべきところ、最近はどの位作るかという観点で値段を決めている。そして、値段が高すぎて、社会から叩かれている。アメリカの新薬は値段が高くて薬が買えない。
例:抗がん剤1万~2万ドル/年
つまり、抗がん剤は手が届かないようにして利益率を選ぶべきか検討課題になっている。
薬自体の機能が良くなり、機械がフルに回転しなくても良くなった。
・アライアンスを取ってリスクを回避していく風潮にあり、アライアンスが現在増えている。
例:サプライヤーと組む。
・利益率20%、成長率が5%以上あり、高いレベルが維持されているので、他業種の進出が増えてきている。
・アメリカの民衆に安全性を問題視されている。





講演者:化学・技術ニュース編集長
ルビー・バウム氏